ICTを活用したフレイル予防実証実験
仙台ヘルステックコンソーシアム
株式会社エス・エム・エスと宮城県仙台市が、ICTを活用した高齢者のフレイル予防に関する実証実験を実施しました。仙台市が運営する「仙台ヘルステックコンソーシアム」の採択事業で、Heuteも本プロジェクトに参画しています。実証実験は以下3本の柱で構成されました。
- 生涯ゲンキ講座:リアル&オンラインのハイブリッド形式で、フレイル予防の座学・運動を学ぶ教室
- フレイルチェック:スマートフォンで日々のフレイル予防への取り組みを点数化するオンラインテスト
- コミュニティ構築:参加者同士・講師との交流を支え、社会参加やフレイル予防の習慣化を促す仕組み
仙台市内4拠点の「通いの場」をオンラインでつなぎ、全3回のプログラムを実施しました。
なぜこの実証実験が必要とされたのか
仙台市の高齢化率は24.4%(人口約106万人のうち約26万人が65歳以上)。全国平均は下回るものの、2025年に26.6%、2040年には32.1%まで上昇する見通しで、介護予防・フレイル対策は喫緊のテーマです。
仙台市はもともと、地域の「通いの場」を起点に、フレイルの啓発や予防運動の機会を高齢者に提供してきました。ただ、コロナ禍で活動機会そのものが減少し、自覚しないままフレイルが進行するリスクが高まっていました。
「自分のフレイル状態に気づける機会」と「予防のアクションを継続できる仕組み」を、どう日常に組み込むか。本実証実験のテーマをこの部分に設定しました。
実証実験で行ったこと
予防のカギは、「運動」「栄養」「口腔ケア」「社会参加」を早い段階からバランスよく実践すること。
これを踏まえて、3つのアプローチを組み合わせました。
1. Web上でのフレイルチェック
従来は紙の質問用紙で行われていたフレイルチェックを、スマートフォン上で実施。Web版の妥当性・有用性を検証するとともに、フレイル予防の運動動画へのアクセスなど、スマホ自体に触れる機会を高齢者に提供しました。スマートフォンを使って自分のフレイル状態をチェックしてみる。最初は戸惑いながらも、皆さんが「はじめてのこと」に積極的にトライしてくださる姿がとても印象的でした。
2. 生涯ゲンキ講座
仙台市内4拠点の通いの場で、各施設最大20名で開催。うち1拠点をメイン会場(対面)とし、残り3拠点にはライブビューイング形式で配信。理学療法士・保健師による座学と、ストレッチ・トレーニングを組み合わせた構成です。別会場の「通いの場」とオンラインでつながり、画面の向こうにいるみなさんと一緒に体を動かす。インターネットでつなぐことで、高齢者のみなさんのできること、やりたいことが無限に広がっていくように感じました。
3. アンケートによる効果検証
講座終了時に参加者へアンケートを実施。フレイルへの理解度、今後の予防への取り組み意向、
そして対面参加とライブビューイング参加の満足度差を比較し、事後の取り組み設計に活かしました。
「年齢的に新しいことは難しい」と決めつけられがちですが、チャレンジするきっかけと一緒に伴走する人がいれば、楽しさや発見はちゃんと届くんだなあと感じた現場でした。オンラインでつながる楽しさ、スマホを使う発見——それ自体が、フレイル予防の核である「社会参加」につながっていく。そんな手応えが残る実証事業でした。
- 連携先:宮城県仙台市/仙台ヘルステックコンソーシアム/各通いの場実施事業者
- 採択:仙台市ヘルステックコンソーシアム「03.高齢者のフレイル予防」課題解決
- 関連:エス・エム・エス プレスリリース
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